7月30〜31日に日銀から政策金利の追加利上げの発表がありました。
住宅ローンを利用している人にとっては少し不安に思う方もいたのではないでしょうか。
実際わが家も35年ローンを変動金利で借りており今年から返済がスタートしています。
この記事では主に【すでに変動金利で住宅ローンを借りている人】に向けて利上げの内容と実際の影響についてまとめました。
まず初めに今回決まったこと。
→政策金利が0.25%上がりました。
今年3月でのマイナス金利政策解除のタイミングでは金利引き上げ幅が0.1%程度とごくわずかでした。
そのため短プラは1.475%のまま。大手各行は変動金利の引き上げは行いませんでした。
でも今回は0.25%ということで短プラが上がりそう→実際の適応金利に影響がある!
と話題になっています。
【変動金利が上がる流れ】
政策金利が上がる
↓(1ヶ月〜のタイムラグ)
政策金利に連動して短期プライムレート(短プラ)が上がる。 (今ここ)
↓
基準金利が上がる。
↓
適応金利上がる。(決まる)
短プラとは?
→企業向けの貸出金利。住宅ローン基準金利の指標となるもの。
住宅ローンの金利決定の基本の仕組みはこうです。
基準金利ー優遇引き下げ幅=適用金利
基準金利は店頭金利とも呼ばれ住宅ローン金利の「定価」のようなもの。
優遇幅は個人の信用度と物件担保によって決まる「割引」
※優遇幅は借りた時点で決まって以降一定。変わらない。変わるのは基準金利のみです。
適応金利は実際の金利。
つまり政策金利の利上げに連動して短プラが上がり、それに伴い各銀行の基準金利が上がります。
基準金利が上がると優遇幅は一定なので実際の適応金利も上がる。
※なお短プラに連動していない金融機関もあります。自身の借り入れている住宅ローンの金利が何を基準に動くのか、あらためて確認しておく必要があります。
【基準金利はどれくらい上がる?】
まだ発表されていませんが0.15%程度と見られています。
9月末〜10月には明確になる見込みです。
三菱UFJ 銀行からはすでに短プラ引き上げの発表と大まかなスケジュールが出ています↓
【H Pより抜粋】2024年7月31日発表の「短期プライムレートの引き上げ」に伴い、2024年10月1日より住宅ローンの変動金利の基準金利を見直しします。以下(https://www.bk.mufg.jp/info/hendoukinri.html)
【すでに借りている人はどのくらい支払額が上がる?】
気になるのはここ。
今回の利上げで実際いつ、いくら支払いが増えるのか。
まず既に住宅ローンを変動金利で借りている人は2025年1月前後から金利が変動する見込みです。
シュミレーション
借入金額:5,000万円
返済年数:35年(420回)
元利均等返済・ボーナス支払いなし
基準金利(店頭金利):年 2.475%
最優遇幅⦅銀行による金利値引き⦆:▲2.1%
2.475-2.1=0.375%←適応金利
月々の返済額:127,049円と仮定。
今回基準金利が0.15%上がるとすると
2.475%+0.15%=2.625%
2.625%-2.1%=0.525%←適応金利
金利が0.15%上がると
月々の支払いが127,049円→130,345円となります。
(+3,296円)上がります。
5年後の2028年に125%を超えない金額まで上がります。
127,049円→(125%UP) 14,4046万円
【新金利適応はいつから?】
9月に基準金利が引き上げが確定の場合、3ヶ月後の2025年1月以降と予想されています。
(判定月が4月と10月の場合。※銀行による)
【実際に月々の支払いが増える?】
金利が上がるのはほぼ確定ですが
多くの銀行は5年ルール・125%ルールがあるのですぐに支払額が増えることはありません。
5年ルールとは?
金利が変動しても5年間が支払額が変わらないこと。
例えば、我が家は5年ルールのある三井住友銀行で借入しているのでとりあえずあと4年は上がりません。ただ元本の未払いが発生する場合は住宅ローンの完済時にに金融機関から未返済分の返済を求められることになります。
125%ルールとは?
金利がどんなに上昇しても返済額はこれまでの125%以上にはならないこと。
ただ実際に毎回(5年ごとに)125%上がるということは今の日本では非現実的と考えられています。
そのため125%ルールを持たない銀行もあります。(ソニー銀行、SBI 新生銀行など)
月々の返済額が1.25倍だと大ダメージですもんね。
【実際の支払いはいつから変わる?】
先ほどのシュミレーション内容で2023年に住宅ローンを変動で組んだ人は
5年ルールにつき2028年に支払い額が変わります。
金利自体の変更はあると思うので10月以降に銀行から通知が来ますが
支払額はすぐには変わりません。
ローン組んで5年目の方は変わるタイミングなのでこのタイミングで上がります。
ちなにに支払額の上限は125%ルールが適応されるのでMAXで考えると
127,050円→(MAX 125%UPしたとすると) 158,812万円。
うーん。かなり厳しいですよね。
この通り5年で1%以上超えることは現実的ではないかと思います。
(日本が崩壊しそう…。)
とりあえず押さえておくべきポイントは
その他ちょっと気になること。
【変動から固定に変更することは可能?】
可能な銀行が多いです。
わが家が組んでいる三井住友は切替はできないけれと借換えにて変更は可能とのこと。
手数料がかかる場合もあるので気になる方は借りている銀行に確認です。
【変動から固定にした方が良い?】
個人の考えですが(FPの意見を取り入れ勉強しています。がお金のプロではありません😂)
変動金利が上がっていった場合でも変動の方がトータルの利息が少なくなる見込みのようです。
現在、固定が1.8%。
変動が0.25%ずつどんどん上がっていったとしても固定を超えることは現実的ではなさそうです。
今、固定に変更するのであればその差額でNISAや債権などで資産形成した方が良さそう。
それでも不安な人。
変動が上がる前に固定もすでに上がっているので、安心を買いたい人は固定も視野に入れて慎重に検討していくのが良いかと思います。
まとめです!
すでに変動で住宅ローン借りている人
・すぐに支払額が上がるわけではない
・2025年1月以降で0.15%金利が上がりそう。
・金利が上がってもすぐに支払額は上がらない。
・それでも低金利。
・固定に変更も可能だが支払額は上がる。その余裕があれば資産形成がおすすめ。
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